ウチラボ 編集長

老後に家を売る場合のメリットとデメリット。住み替えなら場所選びも重要

老後に家を売却、または購入を検討される方は多いと思います。
この記事は、老後の暮らしを考える参考になればと書いたものです。

老後に家を「売却」する場合

老後に家を売る場合のメリット、デメリットを見ていきましょう。

家の売却のメリット

ライフスタイルに合わせての住み替え

現代は、子供が独立して老後に夫婦二人で住むことが増えてきました。
そうなると、広い家は必要ありません。

もう少し狭い家に引っ越しすれば、掃除の負担も減ります。

住宅ローンの支払いを終わらせることが可能

若いころに家を購入した時、住宅ローンの返済が定年後も続くことがあります。
当時購入した時の資金計画では、何とかなると決めて購入されたはずです。

しかし、今は思っていたほどの年金はもらえず、退職金もそれほど当てにできない時代になりました。

定年後は毎月の支払いがより厳しくなりますので、いっそ売却して住宅ローンを完済すれば、毎月の負担はかなり楽になります。

家の売却のデメリット

家の売却が困難な可能性がある

老後まで住んでいた家となれば、それなりの築年数が立っているはずです。
新築で購入した家であればまだ良いですが、中古で購入した家となればかなりの年季が入っているはずです。

そうなると、家の売却は困難です。
一戸建てであれば、土地目当てで購入する方も多いので、まだ売却しやすいです。

マンションであれば、築年数の古い住宅は売却が難しくなると思って下さい。

できれば、20年を超える前に売却することが望ましいです。

売却額が低くなる可能性がある

売却しづらいということは、少し安くしたぐらいではなかなか売れないかもしれません。
そうなると、住宅ローンがまだ結構残っている場合は、家を売却しても完済できないこともあります。

住みなれない場所への引っ越し

これは後悔した話としてよく聞きますが、老後に慣れた土地から離れることはかなりのストレスが掛かります。
老後の引っ越しで、体を壊したという話もあります。

もし引っ越しするのであれば、住み慣れた街や住んでみたいとずっと思われていたような地域がよいでしょう。

老後に家を「購入」する場合

家の購入は、定年までに住宅ローンを返済できる若い時期に購入することが一般的です。

若い頃に購入された場合は、定年してローンが残っていても残りは退職金で支払えば何とかなると考える方も多く、毎月の支払いが厳しくても、若い時は仕事があるので何とか返済できるものです。

老後に家を「購入」するメリット

税金対策になる

一番多く聞く理由は税金対策です。
将来は、子供に資産を残してあげたいと思われる方は多いと思います。

しかし負担になるのが相続税です。

そこで少しでも相続税を減らせる方法が不動産による相続です。

不動産の価値は、固定資産税を基に相続税が計算されます。

その評価額は時価よりも低い為、現金よりも不動産の相続の方がお得になります。

バリアフリー

老後は、若い時のように体も自由に動かすことが難しくなります。

階段の上り下りも辛くなり、もしかしたら車椅子の生活に変わるかもしれません。

そのような場合、身体が不自由になっても生活がしやすいように家の設備を変えていきます。
これを「バリアフリー」と言います。

しかし、賃貸の場合は当初の設備を変えていく事が難しいです。
持ち家であれば、自由に設備を変えていく事が出来ます。

老後に家を「購入」するデメリット

住宅ローンを組むことが難しい

冒頭でもお話しましたが、住宅ローンは定年までに完済することが望ましいです。

定年後は収入が減ることが多く、今までのように毎月の支払いは厳しくなります。

その為、老後に家を購入する場合は基本一括払いです。
若いころから、計画的に資金を貯めていく必要があります。

信頼できる不動産会社に必ず相談

老後の家の購入と売却について、メリット、デメリットを見てきました。
ここまでの解説で分かる通り、老後の家の売却はデメリットが多いです。

メリットとして、住宅ローンの支払いが終わることを書きましたが、売却すれば賃貸に住むことになりますので、結局賃貸費用が掛かります。

それ以外にも、引っ越し費用や家財の処分費用など結構掛かってきます。

私としては、老後の売却はあまり勧めません。
しかし、老後のライフスタイルの変化による住み替えは重要だと思っています。

老後になってからではなく、その前に老後の事を考えた住み替えをしておくことが一良いのではないでしょうか。

ここまでの話で、定年後も続く住宅ローンの支払いはリスクが高いことが分かります。

もし、若い方で住宅ローンの申し込みをする際は、出来るだけ定年までに完済できる期間に設定してください。

最近は、定年後も組める住宅ローンが増えてきました。

今回の記事は、老後の住み替えについて書いてきましたが、老後も支払いが続く住宅ローンの厳しさも合わせて伝えたいと書いたものです。

今は先の見えない世の中です。

住み替えの資金契約は、老後を踏まえた計画をしっかり行ってください。

経験豊富な不動産会社の担当に当たれば、先を見据えたアドバイスをしてくれるはずです。

信頼できる不動産会社に必ず相談するようにしましょう。

老後に住み替えをする理由

1位

定年後の夫婦が住み替える一番多い理由は、一戸建ての老朽化が進んでいる場合です。
修繕費も嵩みますが、何より年をとってからのメンテナンスは非常に大変です。

2位

二番目に多い理由は、老朽化が進んではいないが「老後に住みやすい住宅で過ごしたいから」という希望です。
一戸建ては、段差が多かったり、すきま風が入って寒さを感じる事が多いからです。

ただし、ここ数十年前からできた一戸建ては、バリアフリー化を意識した建物も多いので、一概には言えなくなってきました。

3位

3番目に多い理由は、以外に感じるかもしれませんが「家が広い」です。
子供が独立すると、夫婦だけで暮らすことが多いので、利用しない部屋も出てきます。

部屋が広ければ、掃除の負担も多くなるため大変です。
他には、孫の近くに住みたいなど、理由は様々です。

リノベーションより安くつくことも

以前は、住み替えを30代には終わらせ「終の棲家」とすることが一般的でした。

今は平均寿命が延びたことにより「人生これから」と第二の人生を歩むために住み替えをする方が増えてきました。

しかし、いざ「住み替えしよう」と言っても不安は多いと思います。
物件選びは重要です。

老後の住み替えで特に多いきっかけは「子供の独立」です。
子供が独立すれば、これからは夫婦水入らずで過ごすことになります。

より快適な住まいで余生を過ごしたいと思われる方は多いです。
しかし、子供が独立する頃には住まいもかなり古くなっているはずです。

古くなればリフォームが必要ですが、老後のリフォームは多額の費用が掛かってしまいます。

傷んだ設備を新しくすることに加え、老後の体に適した設備を導入することも必要だからです。

階段の上り下りも辛くなりますので、手すりが必要になってきます。
膝が悪くなれば、小さな段差も大変ですので改良が必要です。

変えたいところはいくらでも出てくると思います。

それならいっそ住み替えする方が安く済むことも多いです。

今までの住まいは子供と一緒に暮らされてましたが、これからは夫婦二人のみです。
これからは広い家に住む必要がありません。

住み替え先は、今よりも狭い家を探すことになります。
そうなれば必然的に購入価格も下がってきます。

老後の住み替え先選び

住み替えを少しでも検討された場合は、一度不動産会社に相談してみましょう。
まずは、今の住まいがいくらで売却できるのかを把握するだけでも良いと思います。

では、実際に住み替えを始められる際に重要な場所選びについて、理由を交えて解説していきます。

住み替えには不安がつきもの

老後の住み替え先を考える際は、まず不安な点を説明する必要があります。
老後の住み替え先に不安を感じられる方は珍しくありません。

不安な理由で聞くことは、以下のことです。

  • 親しい友達と離れる事
  • 馴染みのお店が遠くなること
  • 慣れた土地から離れる事

親しい友達と離れる事

何十年も同じ土地に住めば、一生の付き合いになる友達もできます。

若い頃は、友達との出会いと別れを繰り返しますが、老後も続く友達は本当に大切だと思います。

定年後は、仕事をしていた時と比べ暇な時間が多くなります。

そのような時、いつでも気軽に会話ができる友達が近くにいることは、老後の暮らしに欠かせないことだと思います。

近年、整骨院やヨガに通われるご高齢の方が増えています。

内容よりも親しい友達と会えることが一番の目的みたいです。

馴染みのお店が遠くなること

歳をとるにつれて、新しいお店に行くことが少なくなります。
たいてい馴染みのお店で済ませることが多いです。

ご高齢の方からも「歳をとると、より食わず嫌いになっちゃうんだよね」とよく言われます。

慣れた土地から離れる事

新しい場所へ行くことは、想像以上にストレスになります。
私の知人に「祖母が子供と一緒に住む為に引っ越しをして、直後病気になってしまった」という話を聞きました。

祖母に寂しい思いをさせない為の行動でしたが、新しい土地はそれほどストレスが掛かる見たいです。

もちろん、病気になった全ての原因とは言っていません。

ですが、少なからずきっかけになったとは思います。

新しい場所へ住み替え

老後に新しい場所へ引っ越すことの厳しさを伝えてまいりました。
それでも引っ越しを考えられる場合は、実家、もしくは子供の近くに引っ越すことが望ましいです。

実家へ住み替え

実家へ引っ越すメリットは一番住み慣れた場所であることです。
また、昔に別れた友達と再会することもできます。

最終的には実家に引っ越すことが望ましいと思いますし、私も将来そうするかもしれません。
老後に住み替える不安を全て解消できる選択肢だと思います。

子供の住む場所へ住み替え

近年、子供と一緒に住むことよりも近くに住み替えることが多くなっています。

また、子供の近くに住んでいれば、孫の面倒を見てあげられます。

今は保育園の入園人数にも制限がある時代です。
子供にとって、親が近くにいれば気軽に面倒を見てもらえますし、いざという時も親が近くに住んでいれば安心です。

また、孫の成長を近くで見守ることができます。
これが一番のメリットのような気もします。

新しい場所への住み替え

若い頃は、将来住みたい場所で余生を過ごすことは憧れの一つだったと思います。
しかし現実は厳しいです。

例えば、都会育ちで老後に大自然に囲まれた場所に住み替えた場合、あまりの不便さに後悔する話は聞きます。
正直、本当によく考えて住み替えをされる方が望ましいです。

憧れた土地であれば、旅行で行く位が一番良い気がします。

しかし、価値観は人によって違いますので、昔から決められていたのであれば住み替えてください。

私も少なからず、将来海や大自然に囲まれた土地に住み替えることを考えたりはします。

ぜひ悔いのない人生を過ごしましょう。

高齢者の住み替えで大切なポイント

昨今、50代で住み替えするケースが増えています。
いわゆるシニア世代です。

医療の発達により「人生100年」も当たり前のことになってきました。
住まいについて考えるとき、50代で住み替えをしても、まだまだ人生は長いです。

しかし、まだまだ若いと思っても身体は正直です。
年齢を重ねれば、必ず身体は弱ってきます。

階段の上り下りでさえ、身体への負担が大きくなってきます。
若いころの住宅選びは、通勤路線に、おしゃれ感や子供の教育環境などを重視しました。

50代での住宅選びは「安全性」「利便性」をより重視します。
これからの長い人生、安全で快適に過ごせる住宅選びが、より重要になってきました。

シニア世代で住み替えが多い理由

バリアフリー

住み替える理由で外せないのが「住宅のバリアフリー化」です。
バリアフリーとは「設備や環境を整えて、高齢者や障害者の生活で障害になるものを取り除く」ことです。

例えば、車いすの生活ではちょっとした段差や階段が障害になります。
これに対して、スロープやエスカレーターを設置することで、障害を取り除けます。

物理的な問題だけではありません。
目や耳が悪い場合は、文字を大きくしたり、音量調節が出来るようにします。

今は身体に問題がなくても、今後のバリアフリー化を意識した住宅選びが大切です。
現在、その意識も強まり、一戸建てからマンションへの住み替えが増えています。

老後の住み替えにマンションが増えている理由

老後の住み替えに、マンションへの住み替えが増えています。
その理由を説明していきます。

管理人さんと管理会社の存在

老後は、特に何が起こるか分かりません。
そんな時に管理人さんがいれば安心です。

管理人常駐のマンションは、老後の生活でお勧めです。
管理人さんがいなくても、管理会社に連絡をすれば、たいてい対応してくれます。

戸建てで問題が起きたときは、まずどこに連絡をすれば良いか迷います。
マンションの場合は、管理会社で対応できないことでも、どこに連絡すれば良いか教えてもらえます。

利便性の向上

老後は、足の状態が悪くなることも考え、良く使う施設が近いことも重要です。
一戸建てよりマンションの方が、都心寄りで、駅からの距離も近くなります。

年を重ねれば、病院への通院が多くなるため、駅が近いのは助かります。
都心寄りであれば、スーパーや薬局も多くなるため、生活の利便性が高くなります。

一戸建ての場合は、郊外よりで車の利用が多くなりますが、老後の運転は不安だと思います。
自分は大丈夫と思っても、家族がどうしても心配してしまいます。

シニア世代には管理人常駐のマンションもオススメ

現在、シニア世代のマンションへの住み替えが増えています。
理由の一つ目は、子供が独立して夫婦二人になれば、広い住宅は必要なくなるからです。

部屋が広すぎれば、掃除の手間だけ掛かります。
二つ目は、住宅の修繕費用とメンテナンスです。

今後の長い人生で老朽化はさらに進みます。そうなれば、老朽化に対する修繕費だけではなく、身体を使った修理も増えます。
しかし身体の弱った状態では、メンテナンスも一苦労です。

マンションであれば、修繕費用の積み立てを行っているので、急な出費に困ることはありません。
メンテナンスも、行うのは自分ではありません。

三番目は、建物の構造と断熱・密閉性です。
一戸建ては、階段や段差が多く、廊下と部屋の温度差にすきま風も入りやすいです。
それら一切を解決できるのが、マンションです。

また、マンションでもバリアフリーの仕様になっているかが重要です。
老後は、突然何が起こるか分かりません。

膝が悪ければ、車椅子生活の可能性もあります。
その為、廊下の広さ、トイレの広さはゆとりがあった方が良いです。

また、現在車椅子を利用していなくても、膝に障害があれば、やはり階段のないマンションをお勧めします。

一戸建てに住まわれている方から「最近は膝か悪くて、二階に上がっていない」ということは、よく聞きます。

腰が悪い場合は、シンクの高さ、押し入れの位置や深さが、腰の負担にならないか、じっくり観察してください。

以上ここまで、マンションのメリットを多く書きました。

しかし、最近の一戸建ては、マンションのような快適性や、バリアフリー仕様が増えてきました。

それでも利便性ではマンションの方が高い為と言えます。

どうしても一戸建てが良いというこだわりがなければ、マンションを選んだ方が無難といえます。

ウチラボ編集長
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