時点修正率とは。不動産の査定で使われる用語

不動産の査定を依頼した際、営業担当者から「時点修正」という言葉を聞くことがあります。

また、査定の報告書の中に記載されていることもあります。

この「時点修正」とは何でしょうか?

時点修正とは?

不動産の価格は、常に固定されている訳ではなく、その時々の景気やそのエリアの都市開発の影響などによって、価値は変動しています。

そのため、不動産の価格を把握する際は、同じようなタイプの不動産の売買価格を参考にすることが多いのですが、その不動産の取引があったのが1年前や2年前などであった場合には、その時点から現在までの不動産価格の変動を考慮する必要があります。

例えば、1年前に1,000万円で取引された不動産があったとして、この1年間で10%の不動産の下落があったと考えられる場合は、その不動産価格から10%を引いた価格(900万円)が、現在の不動産価格の相場と考えることができます。

このように、過去の不動産の取引価格に対して、時間の経過による変動を考慮して価格を修正することを時点修正といいます。

そして、不動産の価格に時点修正をする際に使用する率を「時点修正率」といいます。

不動産鑑定評価基準の「時点修正率」

不動産の価値を評価するための基準として、不動産鑑定評価基準というものがあるのですが、そのなかで「時点修正率」は以下のように定められています。

時点修正率は、価格時点以前に発生した多数の取引事例について時系列的な分析を行い、さらに国民所得の動向、財政事情及び金融情勢、公共投資の動向、建築着工の動向、不動産取引の推移等の社会的及び経済的要因の変化、土地利用の規制、税制等の行政的要因の変化等の一般的要因の動向を総合的に勘案して求めるべきである。

簡単にいうと、時点修正には「景気などの社会情勢」や「法律の改正」「不動産の需要と供給」などを総合的に考慮して、その率(時点修正率)を求めることになります。

時点修正率は必ずマイナスになるの?

時点修正率は、ある不動産が取引された時から現在までの不動産価格(相場)の推移を考慮するものですので、マイナス(値下がり)になる場合もあれば、プラス(値上がり)になる場合もあります。

一般的に、景気が悪い時期には時点修正率はマイナスになりますので、不動産の価格(相場)は値下がりします。

一方、例えば、ある住宅地で数年前から周辺にショッピングセンターや大型スーパーなどが増えたり、このエリアに住むことがステイタスのようになった場合には、この住宅地に引っ越したいという人も増えますので、不動産の需要が高まり、結果的に不動産の相場も上昇します。
この状況では、時点修正率はプラスになると考えられます。

なお、この時点修正は「取引事例比較法」で不動産の価格を算出する際に使用されます。

ウチラボ編集長
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