ウチラボ 編集長

家の住み替えで「つなぎ融資」は有り?つなぎ融資のメリットとデメリット

住み替えは購入と売却のタイミングが難しいと思います。
特に自己資金がない時、住宅の購入が先になれば資金繰りの問題が生じます。

資金繰りを何とかする方法として「つなぎ融資」がありますが、デメリットもあります。
出来ればつなぎ融資は利用したくないという方も多いです。

この記事では、つなぎ融資の特徴と回避するためのポイントを解説していきます。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、住み替えにおいて一時的な資金不足を補うために利用する融資です。
借り入れは1ヶ月から1年と短期であり、期限になれば一括で返済します。

つなぎ融資を利用する場合の流れ

・売却

  1. 売却依頼
  2. 媒介契約
  3. 退去
  4. 売買契約
  5. 残金受け取り、引き渡し

・購入

  1. 購入
  2. 売買契約
  3. 残金支払い
  4. 新居へ引っ越し

新居の「3.残金支払い」までに売却できなければ、この時点で「つなぎ融資」を利用することになります。
そして住み替え前の住宅を売却して「5.残金受け取り」の時点で、つなぎ融資を一括返済します。

購入優先、売却優先

住み替えは、必ず売却と購入のどちらかを先に行うことになります。
それぞれ優先した場合のメリット、デメリットを解説します。

購入優先

・メリット

  • 新居を時間を掛けて探すことができる
  • 売却活動中は「空き家」にできる為、内覧での印象が良くなる

・デメリット

  • 売却の時期と額がはっきりしない為、資金計画に狂いが生じやすい
  • 住宅ローンが残っている場合、売却が遅くなれば住宅ローンを二重で支払う月が発生してしまう

売却優先

・メリット

  • 売却に時間を掛けられる
  • 売却額が確定する為、資金計画が立てやすい

・デメリット

  • 内覧時は「居住中」で対応する必要がある
  • 引き渡しまでに新居への引っ越しが間に合わなければ「仮住まい」を用意する必要がある

つなぎ融資の特徴

特徴を説明していく場合、やはりメリットとデメリットに分けて解説する方法が理解しやすいと思います。

メリット

1つ目のメリットは「気に入った物件の購入を逃さないで済む」ことです。
売却資金を当てにして物件を購入する場合は、どんなに良い物件があっても売却できるまで待つ必要があります。

しかし良い物件であれば、すぐに売れてしまいます。
つなぎ融資を利用すれば、売却できていなくても購入することができるのです。

2つ目は「内覧時に空き家で対応できる」ことです。
実際、空き家と居住中では明らかに空き家の方が売却しやすくなります。

居住中では、どうしても生活感が出てしまいます。
それがプラスに働くことはあまりありません。

また、細かく部屋をチェックしたくても居住中の場合はどうしても遠慮してしまうものです。

これは通常、購入を優先した場合のメリットですが、資金の用意が不可欠です。

つなぎ融資を利用すれば、資金の用意がなくても空き家のメリットを活かせます。

3つ目は「仮住まいを用意する必要がない」ことです。
これも購入優先時のメリットです。

2つ目と同様に、資金の用意がなくてもつなぎ融資を利用すればこのメリットも活かすことができます。

デメリット

1つ目は「金利や事務手数料が掛かる」ことです。

金利は住宅ローンより高く、およそ3%前後です。
事務手数料はおよそ10万円前後です。

もし1000万円を3ヶ月借りた場合はの計算です。

  • 1000万円×3%÷12ヶ月×3ヶ月=7.5万円

事務手数料と合わせると、およそ17.5万円になります。
しかし、期間によっては仮住まいを用意した場合の引っ越し費用や家賃を負担するより安くなりますので、よく検討しましょう。

2つ目は「資金計画が狂いやすい」ことです。
購入を先にしてつなぎ融資を利用した場合、当然ですが売却額はまだ確定していません。

もし計画していた売却額より安くなった場合は、資金計画が狂ってしまいます。
額によっては自己資金で返済する必要が出てきます。

このような事態にならないように、つなぎ融資を利用する場合は売却額を低く見積もっておきましょう。

つなぎ融資を回避する為に

つなぎ融資はメリットもありますが、余計な費用が掛かってしまいますので、できれば利用を避けたい方は多いと思います。

つなぎ融資を利用しないで済むには、売却と購入のタイミングが大切です。
購入はある程度自分でコントロールできますが、難しいのは売却です。

早期で売却することが大切な為、売却する不動産会社が重要になってきます。
不動産会社の大切なポイントは「売却を積極的に行う」ことです。

不動産会社によっては「媒介契約(不動産の売却依頼を受けて結ぶ契約)」を結んだ後は、売却活動を積極的に行わないところもあります。

理由は、媒介契約を結んだ場合に他の不動産会社が購入希望者を見つけてきても、売主から仲介手数料を貰える為です。

ただし、媒介契約にも種類があります。
もし、1社にしか売却を依頼できない「専任媒介契約」を結ぶ場合は、信頼できる不動産会社かよく検討して契約しましょう。

複数の不動産会社に売却の依頼ができる「一般媒介契約」であれば、その点は安心です。

不動産会社選びは非常に重要な為「不動産一括査定サイト」を利用することをお勧めします。

これは、同時に複数の不動産会社と相談できますので、その中から信頼できる不動産会社を見つける方法も良いと思います。

後悔しない為にも、依頼する不動産会社はよく検討するようにしてください。

ウチラボ編集長
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